2018年9月20日木曜日

2018年8月23日住宅管理課との話し合い

住宅管理課との話し合い

日時:2018年8月23日
場所:京都市役所本庁舎4階
参加者: 
京都市 京都市都市計画曲住宅管理課のみなさん(4名)
JCIL 土田、小松、高橋

1.市営住宅のバリア
(1)和室の部屋
JCIL 和室の段差解消は原状回復なしでできるようになりました。実際に工事すると、日常生活給付といきいきハウジングリフォームで50万出て、部屋を下げることはできました。でも、20万の自己負担が出ました。その自己負担分は部屋が下がった分、押入れが浮いた形になるので下げたもの。これは南区の日常生活用具給付担当の方はバリアフリーの内容ではないと言われました。しかし、本人が見えないところに浮かんだ押入れはバリアです。この部分を京都市負担にできないでしょうか。
京都市 和室の段差解消の負担は、個人のバリアフリーの要望に応じて行うという理解なので、できないです。公営住宅の全体の改善のために出す予算はあります。
JICL どのような財源があるのでしょうか。たとえば、市営住宅の改修費用はどのような財源から支出されているのでしょうか。
京都市 住戸改善費があります。障害をもつ人の優先入居枠の部屋の段差を解消したり、お風呂のない住宅にお風呂をつけたりする。給水管や排水等のメンテナンス費用もここから出ています。
JCIL その費用を使うことはできますか。
京都市 繰り返しになりますが、全体の居住設備改善のために使っているので、個別のバリアフリーの要望に対応するものではないと考えています。
JCIL 個別要望ではありません。そもそも重度身体障害者にとってはバリアでしかない和室の部屋なので、全体を改修するべきところ、予算上の問題もあり、個別要望としているだけです。市議会の陳情でもそのように受け止めていただいたからと考えています。前提としては、すべての和室の段差を改修するべきです。
京都市 しかし、和室の段差は使うという人もいます。
JCIL それはバリアフリーの話と同じなのでしょうか。和室の段差がなくなってバリアが高くなるという人はいないのではないでしょうか。
京都市 住戸改善費がこの名目でつかえるか国土交通省に確認します。

(2)改修の広報
京都市 和室の部屋の改修に関して広報はとくにしていないです。個別の相談が供給公社にあれば、情報提供します。いまのところ実績は1件です。
JCIL 広報段階で告知してほしいです。この地域で暮らしたいけど和室の段差があるなら別にしようとか、和室の段差があっても改修できるならここにしようとか、応募や入居の選択肢に関わるのではないでしょうか。
京都市 募集資料につけられるか検討します。

(3)お風呂の改修
JICL お風呂も原状回復なしで改修できないでしょうか。段差があって滑ったりこけたりすることもあり、こわいです。
京都市 バリアフリーの観点から検討します。
JCIL 秋に陳情を出す予定なので回答してほしいです。

2.空き部屋
京都市 今回は障害者枠の優先入居は20戸。車いす住戸の募集戸数は16戸。空き部屋は11戸(向島1~11街区に10戸、洛西に1戸)、去年は12戸空き部屋だったが、だったがそのうち1戸を改修しました。住宅の状態が悪く改修費用が高額になる部屋が残っている現状があります。

3.募集時期
京都市 9月3日~9月11日に募集・受付期間でしたが、募集期間は8月24日~9月11日に車いす住戸と障害者枠の優先入居に関しては拡大しました。7日間早まります。これで効果を検討して、さらに早めることも視野に入れています。広報発表は8月16日。一般とちがい障害の資料は供給公社が手作業でコピーしているという事情もあります。

4.内覧
京都市 内覧時期も少し早めました。10月下旬、18日抽選で、1~2週間程度で結果が出ます。11月頭には鍵の受け渡しができるようにしました。それ以前となると、供給公社が一緒に部屋まで行くなどは体制的にむずかしいのが現状です。
JCIL たとえば、当選直後から鍵の受けわたしだけ供給公社でやって、1日だけ貸し出しするという約束で内覧できるようにしたらどうでしょうか。

京都市 検討したいです。平成29年9月の段階で10箇所の内覧実績がありました。

2017年8月24日木曜日

市営住宅に関する京都市への陳情


報告が遅くなりましたが、陳情を出しました。
そして、市議会で検討され、現状復帰の原則が崩され、段差のある和室を現状復帰なしで改修できることになりました。
そして、土田が第一例として改修をしました。どのように変わったか、どのような問題点が残ったかは、また報告したいです。


2016年10月8日土曜日

公園のバリアフリー調査


(2016年10月6日の公園調査の様子、小松さんがp字ゲートの前に)

障害者差別解消法の施行をうけて、JCILでは京都市内のバリアフリー調査をしています。土田さん提案で、京都市内の公園にあるゲート調査を始めました。バリアフリー関連法では、この入れないゲートが法定内ということでした。府の条例相談、市の法相談をつかって、みどり政策推進室の方々に対応していただいています。車いすが入れてバイクが侵入できない新しいゲートの設計を検討してくれています。

この日は、京都市が今年度に改修・新規で作る公園の写真撮影に。下京区の有隣公園にはすでにP字型ゲートが。。。

住まいの話ではないですが、ご紹介させてください。



2016年9月15日木曜日

【記事紹介】空き家の公営住宅化

(ある日の定例会議の様子です。またしても他の会議に締め出されて、路上会議です。)

「住まいの貧困」に関わる記事などを紹介させていただきます。貧困問題解決のための空き家活用に関する運動の紹介です。さらに、私たちの運動でも実現したいと考えていたことが、国土交通省により現実化されようとしています。

東京では、もやいの稲葉剛さんらが「住まいの貧困に取り組むネットワーク」をやっています。稲葉剛さんらの記事です。
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⬛︎「住まいの貧困に取り組むネットワーク ブログ」
http://housingpoor.blog53.fc2.com
⬛︎稲葉剛「単身・低所得者の高齢者が安心してアパート入居できる仕組みを!」『ビッグイシュー』(2015/6/4)
http://bigissue-online.jp/archives/1029573077.html
⬛︎稲葉剛「なぜ単身高齢者の生活保護利用者が「ドヤ」に滞留させられていたのか?」『ビッグイシュー』(2015/6/4)
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貧困問題を解決するひとつの手段として、野宿者運動や精神障害者運動のなかから、空き家活用を訴える人たちがいました。
そしてまさしくいま民間賃貸住宅を登録制で(準)公営住宅化する議論が国土交通省ですすんでいます。

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⬛︎「空き家を高齢者らに賃貸 家賃補助も、国交省委が中間報告」『毎日新聞』(2016/7/22)
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS22H3B_S6A720C1PP8000/
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この記事で紹介されている国土交通省の社会資本整備審議会の議事録と中間報告が、以下です。

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⬛︎国土交通省・社会資本整備審議会「新たな住宅セーフティネット検討小委員会」(2016/4/19-7/22)
http://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/s204_jutakusafetynet01.html
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2016年8月30日火曜日

2016年8月18日京都市住宅管理課との話し合い


(写真:2016年8月JCIL夏祭りの様子)

2016年8月18日に、京都市都市計画局住宅管理課のみなさんと、話し合いの場をもっていただきました。井上けんじ議員も同席してくださいました。
土田、小松、岸本、下林、高橋、そして理事長の矢吹が参加しました。

住宅管理課さんには、2008年から、毎年一度、このような場をつくってくださっています。ありがとうございます!
以下に回答の一部を公開させていただきます。

1.車いす住宅の内覧
車いす住宅の事前内覧ができるようになりました。一次審査・二次審査後、敷金支払い・保証人届出の前に、内覧ができるようになりました。数年越しの要望でしたが、ついに実現しました。ご尽力いただきました皆様に感謝いたします。当選された方にはぜひ内覧していただきたいです。

2.住宅改修
重度障害者の方にとって使い勝手の悪い40センチの段差がある和室の部屋の改修を市負担でできないかという要望をしました。回答は、バリアフリーデザインに関わる法律が定める建築設計基準に基づいて標準的なものを準備しており、個別事情に基づく改修は自己負担でお願いします、というものでした。また、現状復帰を考えると、費用面も改修・復帰とおこなうため多額になるという説明です。

議論をしました。まず、2004年(平成16年)に建築された南岩本市営住宅には、段差がないそうです。新しい市営住宅からは段差をなくすという方向性で設計がされているようでした。となると、標準的なものの基準が変化しているので、現状復帰をしなくてもよいのではないですか、費用面でも改修だけで見積もりしたらよいのではないですか、という話になりました。また、現に重度障害者にとっては利用しにくいとしたら、また新しくそのような実態が生まれているとしたら、柔軟な対応を試みてもらえないかあらためて要望しました。

3.全国の公営住宅政策
平成28年3月に閣議決定された住生活基本計画に基づいて、空き家の準公営住宅化がすすめられようとしています。国の動きをみながらやっていきます、ということでした。また京都市では、毎年度対象団地を選んで、玄関、便所、浴室てすりの改修、介護が必要な方や車いすの方の世帯は一室のみフローリング化をしている、ということでした。

4.優先入居
2014年は35、2015年は24、2016年は22が優先入居として割り当てられています。ちなみに2016年は、西野山4、石田東1、石田西1、大受4、醍醐中山2、向島1街区3、洛西東新林4、洛西南福西3です。

5.空き住戸
2016年度も車いす住宅の募集が9月にあります。公募される住宅は13戸。そして空き住宅は14戸です。空き住宅は、観修寺第一、南烏丸、唐橋、唐橋第二、向島1・5・8・9・10・11街区、久我の森、洛西東新林にあるそうです。事故部屋などが3年から5年そのままにして、予算とのかねあいで改修にまわされるとうかがいました。年数経過していないものでも、特別空き家募集という形で入居してもらっているそうです。しかし、14戸というのはすごく多いですね。。

6.熊本・九州地方震災
熊本地震についても、車いすを使用されている方からの希望があれば入居できるように、車いす住宅を確保してくださっています。小栗栖、向島5街区に計3戸です。

京都市の現状が理解できるよい場になりました。住宅管理課の皆様、今年度もありがとうございました。今後もよろしくお願いいたします。











2016年4月15日金曜日

定例ミーティング(2016/4/14)報告


(メンバーの小松さん。看板は障害者差別解消法施行をお知らしているものです)

4月14日(木)に定例ミーティングをしました。
ひさしぶりの青空ミーティングでした。
今年も6月ごろに京都市と話し合い・交渉をする予定です。
毎週ミーティングしています。
障害者の住宅運動に関心のある方ぜひ遊びにきてください。







生活保護の住宅扶助引き下げ②




・住宅扶助の基準額はどのようにして決まってきたのか?

住宅扶助は、生活保護のなかの住宅費です。生活保護法がいまの形になったときに、生活保護を受けている人たちが実際の家賃をカバーできるように(「住宅費実費主義」)、単給(住宅費の扶助だけを受けることができる)と特別基準(特定の世帯で住宅費が基準額を超えた場合に補助するもの)という仕組みができたそうです。いま単給の事例はあまりないそうなのですが、歴史上はあった、そうです。

住宅扶助の各地域での基準になる金額は、あくまで目安です。それを上限として運用されるものではありませんでした。基準額を超えている場合は、特別基準でフォローというのが本来の形でした。ところが、いまは基準額が上限であるかのように語られて、上限を超える場合は引越し指導がされることが多いです。

そもそも住宅扶助の基準額は、まずはその地域の公営住宅の家賃が参考にされたり、実際の生活保護を受けている人たちの家賃がカバーできるかという実態から、決められていたそうです。「住宅費実費主義」というわけです。


・住宅扶助基準額の引き下げにどのような根拠があるのか?

新しい基準として、2011年から消費者物価指数・家賃物価指数などの指標をつかった実態把握がありました。そして、2014年からの社会保障審議会生活保護基準部会の資料を読んでいると、住宅扶助基準額引き下げに向けた議論が出ていました。部会の委員になった有識者たちが提起して、実態把握をしました。そこで示されたデータは、ざっくり言うと、一般世帯と生活保護世帯を分けて、最低生活に必要な床面積・設備とその達成率を示したものです(まだまだ精度を改善する余地がある統計とは言われています…)。

単身世帯では、一般世帯は達成率60%、生活保護世帯は31%。二人以上世帯では、一般世帯は達成率74%、生活保護世帯は55%。

これを見て「あれ?」と思いました。

くわえて、実際の家賃額は、上限と解されることの多い住宅扶助基準額の値に固まっていることや、貧困ビジネスで狭隘住宅に集団で住ませているケースなどをあげて、不正受給的な指摘につながる資料があげられています。他方で、福祉事務所のケースワーカーが高額家賃で疑義ありとしているのは、全体の0.6%ともされているのです。

「あれれ?」

ということは、要するに、基準部会データが示しているのは、いまの基準額では、最低生活を保障する床面積・設備が達成できておらず、住宅扶助引き上げが必要、という話にしかなりようがありません。報道陣が、貧困ビジネスを大きく報じて、床面積・設備の未達成率を出すのは、生活扶助引き下げのときの不正受給報道と同じ効果があるのかもしれません。根拠のない住宅扶助引き下げを、国民の負の感情によって正当化する作用があると思います。


・住宅扶助引き下げの実際

2015年7月から住宅扶助の引き下げがあります。いまケースワーカーが各世帯を訪問して、引き下げ後の金額の説明をしています。あるケースワーカーが訪問時に、当日もってきた説明資料にある世帯人数毎の最低床面積データについて説明を求めたところ、貧困ビジネス対策と語っていました。ひっかけ問題的にごめんなさい。でも、やっぱり。。基準部会で床面積データが要請され分析された意義を理解しておられないようでした。それもそのはず。貧困ビジネスと結びつけないと、引き下げのうっすらとした根拠にさえなりません。繰り返しになりますが、このデータが示すのは、現在の住宅扶助費では最低限の床面積・設備が保障されていないので、住宅扶助を引き上げないといけない、というものです。

京都市内では単身世帯では42500円から40000円に引き下げられます。そうなると、いま41000円のところに住んでいる人は基本的には引越しするようにと指導されるそうです。しかし、数年間(次回更新時と言われています)は経過措置として、足が出た分の家賃を出して、引越し指導もしない、という話にはなっているそうです。けれども、ケースワーカーの方たちが文脈を理解しきれないままに、引越し指導を行わないとも言い切れません。


・弱いもの同士を対立させる社会

2015年1月9日の社会保障審議会生活保護基準部会での議論を見てみると、なぜ引き下げられたのか、理由がわかりません。生活保護基準部会の委員は誰一人として引き下げに賛成していないです(引き下げ賛成派委員は欠席)。基準部会で提示されたデータからは、生活保護をむしろ引き上げるべき、という結論しか出ません。委員からは厚生労働省の統計操作に対する批判さえ出ていました。また住宅扶助本来の「家賃実費主義」に立ち返ると、さらにいっそう引き下げの理由が分からなくなります。

報道から知るかぎりですが、やはりまずは社会保障費抑制という目的があるように思います。そして、社会保障費抑制の無根拠さを、生活保護受給者に対する負の国民感情(不正受給者への批判、ワーキングプア層所得との不公平感など)で正当化しているように思います。この負の国民感情の源泉は、知識や実態とは無関係です。無関係であるがゆえにその感情は強いかたちで沸騰しているのかもしれません。弱いもの同士を対立させる社会が設計されていることに、悲しさを感じます。


参考にしたもの
▪️厚生労働省HP「2015年1月9日 第22回 社会保障審議会生活保護基準部会 議事録」
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000074329.html

▪️岩永理恵「生活保護制度における住宅扶助の歴史的検討」『大原社会問題研究所雑誌』(674)2014.12.
http://oohara.mt.tama.hosei.ac.jp/oz/674/674-05.pdf

▪️みわよしこ「住宅扶助・冬季加算の引き下げをめぐる攻防(上)減額へと誘導する厚労省の“統計マジック”―政策ウォッチ編・第89回(上)」『生活保護のリアル』
http://diamond.jp/articles/-/64905

▪️みわよしこ「住宅扶助・冬季加算の引き下げをめぐる攻防(下)減額へと誘導する厚労省の“統計マジック”―政策ウォッチ編・第90回(下)」『生活保護のリアル』
http://diamond.jp/articles/-/64817

▪️金並詩明・園田眞里子「自閉症スペクトラム障害のバリアフリー環境に関する研究」『日本建築学会計画系論文集』77(626)2012.6.
https://www.jstage.jst.go.jp/article/aija/77/676/77_1325/_pdf