(京都市市営住宅車いす住戸・段差のあるお風呂)
【京都市住宅管理課・住宅政策課との懇談】
■日時:2021 年 2 月 25 日(木)14 時〜15 時 30 分
■場所:京都市分庁舎(押小路)地下1階第7会議室
■出席者(略):
■議事録
1.改正住宅セーフティネット法
(1)住宅管理課からの報告
・H24年高齢者の住まいの問題解決のために住宅セーフティネット法ができた。H 年対 象範囲が変わり、住居確保要配慮者に、生活保護の方、低所得の方、また障害者の方たちに 拡大してきた。セーフティネット住宅を整備しマッチングしてきた。収入分位 25%以下、 単身 15.8 万円、公的賃貸住宅 24800 世帯(推計・4%)、⺠営借家 146800 世帯(推計・21%)。 市営住宅管理戶数 23200 戶(入居戶数 17700 戶)、⺠間賃貸住宅・低所得者向け約 146800 のうち約 32500 戶(生活保護・すこやか・セーフティネット・高齢者向け優良)が施策の中 で準備と解釈、セーフティネット住宅は 30 戶。すこやか賃貸住宅協力店は 2020 年 141 事 業者。
・居住支援法人の力をかりて見守り支援とセットにして入居を促進。法人は 12 になってい る。
・居住支援協議会で方針を議論。2020 年 4 月に開催。⺠営賃貸住宅に関して促進を阻害す る要因を、家主、不動産会社に聞き取り。障害保険福祉課や地域の団体にも。あいりんの協 力を得て、理解促進の動画を作成している。次の課題として、まず啓発活動を中心にやっていきたい。
(2)J C I L からの意見・要望
・この 10 年やってきた住宅保障の運動の紹介(相談・住居さがし・その後の暮らしの相談。 市営住宅の運用改善、空き家改修、内覧、原状回復なしでの住宅改修など)。⺠営賃貸住宅 での差別事例の紹介。障害者が地域で分け隔てられることなく生きること。どんな住まいが 好ましいか。障害者差別解消法が施行され、条例の相談窓口にも住まいの差別事例が集まっ ている。住宅政策にも差別解消の見方を入れる必要がある。当たり前に地域で一緒に暮らし ていけたら、偏見もなくなる。一緒にいることが当たり前になる。
・セーフティネット住宅情報提供システム H P で住宅を検索する際に、知的・身体・精神・ ハンセン病・中国残留邦人等・生活困窮者・犯罪被害者等といったチェック項目がある。シ ステムとしてどのように家主とマッチングをしているかという説明そのものは理解したが、 チェック項目を入れながら選別される過程は、差別的取り扱いとも感じられかねない。改善を考えてほしい。
(回答)要望を受け止める。
・すこやか賃貸住宅協力店は改正前の高齢者に限定されている。これを障害者ら他の住まい を確保するのが困難な人たちにも拡大してほしい。
(回答)要望の趣旨は理解した。要望を受け止める。
2.市営住宅の運用
(1)住宅管理課からの報告
・車いす住戶の情報 募集件数、応募人数、倍率、入居者
H28 13 件、53 名、4倍、12 名
H29 16 件、40 名、2.5 倍、11 名
H30 14 件、36 名、2.6 倍、11 名
R1 11 件、26 名、2.4 倍、7 名
R2 9件、21 名、2.3 倍、8 名
・内覧制度利用者数
H28 7名
H29 10名
H30 10名
R1 5名
R2 7名
・優先入居枠 募集件数、応募人数、倍率、入居者
H28 22 件、20 名、0.9 倍、7 名
H29 22 件、11 名、0.5 倍、5 名
H30 25 件、16 名、0.8 倍、5 名
R1 18 件、15 名、0.8 倍、8 名
R2 24 件、9 名、0.4 倍、4 名
・車いす住戶の空き部屋状況
車いす住戶の全戶数 214 戶
R1 176 件入居、空き部屋 38 件:うち事故部屋 12 件)
R2 空き部屋 24 件
(2)J C I L からの意見・要望
・空き住宅が国土交通省からの補助金の予算配分がうまくいった年度にゼロになったこと があった。10 件以内の年度が続いていたが、38 件に増えていて驚いた。事故部屋以外で 24 件が空いている。なぜ改修できないか。改修をしてほしい。
(回答)予算の問題。車いすに限らず、市営住宅は補修が大きな金額かかるものが多く、再度住める状態にする場合の単価が高い。労務・資材といった事業者に支払いをする単価も全国的に引き上げる施策方針。予算は前年度予算ベースだが、年々改修できる件数に制限が出ている可能性もある。改修は機械的に金額で選別しているわけではない。全体のバランスを見ている。また、車いす住宅も利便性の高いところから優先的に改修に回すなどの調整は毎年度図っている。要望を受け止める。
・車いす住宅の戶数が少ない。エレベーターがある建物に関しては2階部分も一部提供してほしい。
(回答)要望を受け止める。
・市営住宅の車いす住宅にもバリアがある。今まで 7 つの市営住宅に住む障害者に聞き取りをして、神戶市の取り組みも紹介して、内覧と改修をセットにした施策を要望してきて、 一部実現した。段差のある和室は、今は作られていない。改修もできる。お風呂も原状回復 なしの改修対象にしてほしい。
(回答)課題がある。A タイプ(段差あり埋め込み)と B タイプ(段差なし非埋め込み)が あり、A から B への改修による変更と理解。施工が実際にできるのかという課題と、施行 後に車いすのとりまわしなど改善できるかという課題がある。
(質疑)施工面での課題はそちらで検討してほしい。施工後の課題はこちらでクリアできる か調べます。どのくらいのスケジュールでできますか。
(回答)要綱の変更で済むか、条例改正かによって違う。
(質疑)1年以内にはと思います。市議会に陳情も出しますので、その後は一緒にお願いします。
・応募時期と期間を延ばしてほしい。
(回答)以前よりも1週間伸ばした。障害保健福祉課の受付や審査のスケジュールもタイトで努力はした。要望を受け止める。
・車いす住宅で車いすの方が亡くなり、家族が残された場合、転居をと言われる。同じ棟の の上の階を準備するという話にはなっているが、遺族も車いすを使用していなくても障害 を持っていたり高齢だったりという状況の場合、またその建物の抽選倍率なども総合的に 判断して柔軟な対応をしてほしい。
(回答)要望を受け止める。
以上。
コメント
コメントを投稿